ご挨拶

 神崎社労士コンサルティング事務所の代表を務めます神崎です。
 私は某電機メーカーの人事総務の関係仕事を30年近く担当しておりましたが、その経験をベースとして社会保険労務士の行う人事コンサルタント事務所を経営しております。特に実務経験の長い「採用と人事施策」に強い人事コンサルタントとしてお役にたつサービスを展開しています。

 企業経営の要諦はいかにいい人材を集められるかにかかっております。しかし「採用活動」でいい人材を獲得できても職場環境が悪いと何年か経つと離職してしまいます。

 大企業で人数のいる職場ならともかく、少数精鋭で職場運営している中小企業の場合はそうはいかず大打撃をこうむります。
 そうならないためには、例えばテンポラリーの人材を入れながら職場環境の改善を行ったり、もしくは担当業務の配置換え等で負荷分散をしつつ職場環境改善を行ってから採用を行ったりしたりすることになります。


 しかし予算と人材の状況から会社運営でそこまで待てるか、全く保証の限りではありません。したがって中小企業の場合にはこの二つの視点を含め全体として会社方針との整合性をとりながら人事施策の順序だてをして、社内環境改善をしながら人材の確保をしていくことがとても大切なこととなります。この全体像と打つべき施策を社長様と十分に話し合い順序だてて組み立てていくのが私の最大の役割であり、採用と人事施策効果が経営に好循環をもたらすようにすすめていくことが私のコンサルティングの特徴です。

 さて、コロナ禍で世の中の社会経済動向が一変しつつあります。

 歴史を紐解けば明らかなように産業革命やパンデミックの後で世の中は激変いたしました。それは事実でありそれを乗り越えるところに人として生きる喜び、世の中の成長が生まれてきました。そうした転換点の中で生き残った業界、新しく生まれた産業はどのようなものでしょうか。ダーウインの進化論を持ち出すこともありませんが、「環境に適応できた」企業が生き残るわけです。すなわち企業規模の大きい小さいが生き残るうえで条件ではなく、共通していることは過去にとらわれず「自分の会社を将来こうしたい」とポジティブな夢を語りつつ必死になって経営のかじ取りをしてきた社長様がいた会社が新たな時代を創造してきたのではないでしょうか。私は人事管理専門家としてそのような思いをもとうとしている、またはもって毎日奮闘されている中小企業の社長様を支援したいと考えております。

 

 さて、人事コンサルタントといっても私の場合、長い現場経験を人事コンサルティングの強みとしております。何かの施策を打てば組織がどのように反応する、だからその施策を打つ前に何を次善の策として打っておいた方が成功する確率が高まるということを身をもって体験してきております。どんな優れた理論的裏付けを持った人事制度であっても、導入すれば一様にうまくいくものではありません。なぜならば職場の人材構成、職種、職場環境、会社の歴史の中で作られてきた職場風土によって全く相手にされない制度もあるからです。例えば人事評価制度でいえば一般的に能力の高い人が評価される制度設計だとします。しかし「能力が高い」とは何を指しているのかを詰めないと人により評価の視点が異なります。そのような事柄を細かく確認し整理し、会社内に通用する言葉遣い等の調整をとりながら導入の仕方、運用方法をアレンジすることが制度に対する信頼を得るためにはとても大切です。それができるのが私の人事コンサルティングの強みであり、高い望みをもって夢を実現しようと思う社長様に寄り添った支援を可能とすることが私のコンサルティングの特徴である確信しております。

 色々申し上げましたが、コンサルティング業務の中心は中小企業の社長様の夢を実現するために、社長様を支える優秀な人材を確保・教育して離職することないような会社の職場環境、職場風土つくりに貢献させていただきたくことであると考えております。そのために人事制度を含めた多くの人事諸施策を計画的に実行できるよう社長様をサポートし、従業員のかた一人一人が誇りを持って会社を発展させていく原動力として自律的に活躍できるように、全力で支援させていただきたくことをお誓いして私のご挨拶とさせていただきます。



私のキャリアと人事コンサルタントとして

人事関連畑(人事・福利厚生・安全衛生)の経験は要約しますと以下の通りです。


分  野

担当業務

具体例


採用業務
   4650人の採用を行いました

・採用対象はパート・アルバイトから・正社員・期間従業員・紹介予定派遣社員採用まで
(1) 定期採用
   2100の採用を行いました
・高卒・高専卒・短大卒・大卒事務系・大卒技術系定期採用業務他・全国各地の学校・ハローワークの訪問、会社説明会を行ってきました。
(2) 中途エンジニア職採用
   1350の採用を行いました
・エンジニア職中間採用
(3) 中途技能系採用
   1200の採用を行いました
・期間従業員制度企画・実行

新入社員教育他
階層別研修・ハラスメント研修・各種人事制度導入および定着研修等 延べ200実施
受け入れ教育企画・工場実習、新任課代/課長/部長研修、中堅社員研修、セクハラ研修、メンタル研修、新人事制度(役割等級制度・人事評価・役割給)導入研修、連続操業制度導入研修、期間従業員採用研修等々



就業規則・配属・異動 社内公募制度採用配属情報共有化システム
昇進昇格・昇格試験昇格試験制度見直し
出向者管理・海外出向候補者登録試験全社英語検定試験事務局
勤務管理連続操業体制企画立案、日常相談窓口
職能給・役割給人事制度他
運用企画及び人事制度締約管理研修 合計40回担当実施
等級制度・人事評価制度・賃金制度・目標管理制度導入プロジェクト、関係教育実施



人事管理・労使関係・日常の個別労務相談・対労働組合交渉窓口および労働基準局・労働基準監督署対応業務等多数
福利厚生寮社宅・社内預金制度・コミュニケーション対策他
安全衛生メンタルヘルス教育・OSHMS安全衛生監査等

 上記の分野は非常に業務の幅は広く、施策にかかわる部分と運用にかかわる部分の両方を担当いたしました。
 単独の施策で目に見える効果が出る施策は多くあるわけでなく、施策相互の影響をバランスを取りながら企画していく必要がある分野ばかりです。

 広告で人事評価制度を変えればみるみる社員のやる気が変わる!なんていうキャッチコピーを見かけたりしますが、一般的に、評価制度だけ入れ替えてもそれだけでは問題解決になりません。社員の動機づけに関連することとしても労働条件の検証、人事施策としては等級制度・目標管理制度・賃金制度を含めやるべきことは数多くあります。
 また制度・規則の導入をしても、それが定着して効果を発揮していくためには運用面での細かな調整(評価基準の見直し・評価者フォローアップ教育・日常のフィードバック教育・キャリア育成教育管理等々)をしていくことがとても重要です。

 現役時代にも外部のコンサルタントの方々との業務上のお付き合いはありましたが、専門家の方々は制度導入にあたっての企画知識、法律知識はとても専門的なものをお持ちですが、運用の際、社員の予想される反応、その中でどのような調整が必要か、見直しのタイミングはどのような時期に行うべきか、修正の方向のために日常どのような情報を取得管理していくべきか等の予防的で地味な取り組みを想定しての質問に満足したアドバイスをいただけるコンサルタントの方は事実上おりませんでした。

 ロルフ・ドベリの著作(安原実津 訳)“Think clearly”でも「重要なのは「スタート」ではなく「修正技術」のほうである」と免疫システムのことを例に述べられた記述がありましたが、良いシステムと思っても、何度も突然変異は起こり、常にそれらを見つけ修正する技術が本当の意味で重要であるといわれているのであります。

 人事制度というシステム の場合、導入時にシステムは動かせても、すぐにフォローが必要なのは、その対象が人であり、「人の気持ち考え方はなかなか変わらない」からです。腑に落ちるまで相当な時間を要するものです。

 このような経験から、わたくしがコンサルティングを行わせていただく際には、制度導入・見直しのご支援はすることはもちろんですが、むしろ導入後の制度の変化、その時の気づきと調整をどのようにしていくのか想定し、ご注文をいただいた企業様の内部で十分対応できるコア人材を育成することをその特徴としております。それが一般的なコンサルタントの方と異なる点であり、それができる専門人事コンサルタントであると自負しております。

お客様との3つのお約束

 人・物・金・情報と経営の4大要素は表現されます。
 その筆頭に上がる「人」に関することは、「企業は人なり」とその重みを表現したり、その意味合い、大切さに関して多くの格言があるところです。唯一無二の真理がある自然科学とは異なり、感情や意欲や理性のある「人」を扱う人事の仕事では、様々なものの見方考え方により“正解”(合意形成ができること)が変わってきます。そのような中で信頼を前提とした人事の仕事に向き合ってきて、信条としていることが3つあります。

 第1にどのような無理難題であっても「逃げない」で事実と向き合うこと。
第2にその場を逃れるために屁理屈を言ったり、嘘をついたりしないこと、すなわち「自分の言葉に責任を持つ」こと。

 そして第3はどんな些細なことであっても馬鹿にすることなく「一生懸命」取り組み、明日この世にいなくても後悔のない「一日一生」の思いで取り組むということです。

 お仕事をさせていただく際には必ず実行していくことをお約束いたします

※お客様のお仕事をお引き受けする際には、社労士法の倫理規定【社労士法第15条(不正行為の指示等の禁止)社会保険労務士は、不正に労働社会保険諸法令に基づく保険給付を受けること、不正に労働社会保険諸法令に基づく保険料の賦課又は徴収を免れることその他労働社会保険諸法令に違反する行為について指示をし、相談に応じ、その他これらに類する行為をしてはならない。】に反するご相談はできないこととご理解のほどお願い致します。


ご提案する人事制度の特徴 3 + 1

  前段の私の信条の欄で「企業は人なり」と申しましたが、その最も大切な「人」も利益が確保できないことには雇用を守ることはできません。ぎりぎりの厳しい環境では、あらゆることを選択肢として経営者は考えなくてはなりません。
 リーマンショックの際、私は、コストを削減できるプロセスはないか、分野は違っても新たなチャレンジできる事業はないか、既存事業で伸ばせる分野はないか・・・・・そして最後に頭をよぎったのは雇用の調整をして人件費を削減できないかということでした。

 この厳しい渦中で助けられたのが、戦国武将の武田信玄公の「人は城、人は石垣、人は堀、情けは味方、仇は敵なり」との名言でした。この言葉が人員削減という本当の意味の最後の手段を意思決定の枠から遠ざけてくれる教訓となりました。

 すなわち主を信頼できる「人」の集まりを作れれば、その人材こそが城であり石垣にもなり堀にもなるということです。会社経営で置き換えれば会社の経営方針、それに基づく人事制度、またその日常の運用の仕方すべてが一貫して、「人」を大切に思う気持ちが肌で感じられれば、社員は苦しい経営状況であっても、会社を信頼し会社の味方になることを意味しております。

 もちろん「信頼を得る」ことは口先ではなく、会社は社員の能力を引き出し、組織としての力を強くすることで収益力を上げ、社員の労働条件も向上させようとしているという正の会社理解が深まった場合に初めて生まれてくるものです。

 逆に、会社の業績が好調であっても労働条件はアップしなかったり、何かにつけて会社規則等で理由なくに一方的に抑えつけられていると感じれば、不信感を抱き必ず反発や敵意を抱くものです。そういうことが重なれば、職場風土は荒れ、不況時には当然のこと、苦しい経営状況でなくても、蜘蛛の子を散らすように離散して会社という城はいつの間にか崩壊し ていくことになります。

 このようなことから、名実ともに「人を大切にする会社であると理解される人事制度が会社の発展を図っていく」と自信を持つことができ、ご提案する人事制度の軸とすることにいたしました。この人事制度は役割等級制度、育成評価制度、賃金制度、目標管理制度等すべて一貫して「人を育てる思想」で貫かれた制度として組み上げられているものです。

 これら人事制度は大きくは3つの特徴があります。

第一の特徴として、会社の発展と社員の労働条件向上は表裏一体をなしており、会社の発展のために経営上適正な予算の範囲内で賃金原資をコントロールできる賃金システムをベースにおき、経営基盤を支える仕組みとなっているということです。労働条件の向上の原点は会社経営であることは言うまでもないことだからです。

 第二には会社発展のためには、社員の能力の伸長・努力・やる気が不可欠であり、そのために目標に向かう社員の姿を日常からしっかりと見つめ、支援する(フィードバック)「育成型人事評価制度」とが密接に結びついている人事制度であることが第二の特徴としております。
 単に「成果に応じ賃金原資を分配するだけの公平性を追求した制度」(分配のための相対評価制度)ではなく「上司の身近なフィードバックを通じ、本人の自発的な努力と能力の伸長を評価する育成評価制度(絶対評価制度)」と対にすることで本人のやる気を引き出す仕組みを作りこんでいます。

 そして最後になりますが、人が活き活き働くためには、一人一人をよく見極め、適正配置を行い、組織を機能させるための役割づくりをすることが必要です。会社のビジョンや戦略、個人の役割をできるだけシンプルに結び付け、役割期待を明確にすることで(等級制度)、それと経営ビジョン、目標設定が相互に結び付くことにより、目標周辺領域も自律的にチャレンジし成果を出せる人材の育成を図る自律型目標管理システムが第3の特徴です。

 信玄公はさらに、「信頼してこそ、人は尽くしてくれるもの」 という言葉も残しています。口先だけでなく、時に自分から頭を下げて「人」を信じようと心がけたとも伝わっています。

 社員のモチベーションは、社長(上司)からの信頼が対話を通じて伝わることで高まり ます。信玄公のように上司からの的確なフィードバックと評価があれば、社員の方々の士気も上がり自律的に行動できる社員が育成されていくことになります。以上の3つの特徴を持った人事制度の導入は、会社の発展を思い、現状を理解しながらミッションに向かって行動できる「自律型社員」の創出にきっとお役に立つものと確信しております。

 私の提案する人事制度の特徴を3つ述べてまいりましたが、最後に他のコンサルタントの方々とは異なった第4の特徴を述べさせていただきます。それは「人を育成する人事制度を導入することで終了」ではなく、制度趣旨に沿った形で運用できる制度になるようコア人材を育成するところまで責任を持つコンサルティングであるということです。

 このことは長年の人事担当として学び取った“制度は導入すれば途端に陳腐化が始まり”、「制度を正しく運用するための微調整の巧拙が、制度が定着・機能するか否かの鍵となる」といった経験からきております。制度導入後、それを運用しながら正しく調整することができる自前のコア人材を確実に育成することは、導入した会社様の投資を無駄にせず、投資効果を確実なものにするという最大のサービスではないかと考えております。

 なぜそのようなことが言えるかと申しますと、制度の対象となるのが人間であり、人はみな「思い」があるからです。新しい人事制度を導入しても、長年慣れ親しんできた制度は変えたくないし、その新しい人事制度の研修を受けるものの、気持ちはすぐには変わらないものだからです。言い換えますと“理解はするものの腑に落ちるまで納得できない”からです。

 そのような中で制度が運用されるといつの間にか「思い」を表した運用が自然発生的に生まれ、既得権となり、制度趣旨がいつの間にか失われていくということです。制度は理由があって合意の上で運用方法が変更されるのはいいのですが声の大きい人により変更されたり、知らないがゆえに都合よく運用されていくことが制度を歪めていくことになります。これを放置すれば社員の間にいつの間にか不満と不信をもたらします。

 こうならないためには制度を計画的に教育し、問題点をくすぶらせず抽出し、正しく議論の上、定期的に修正をかける必要があります。そのためには制度熟知し、課題を日常拾える社内の専門家が必要です。この重要性の認識、修正アドバイスと修正教育を組み立てることができるのは実戦でたたき上げた私の特徴といえるところです。

 まとめますとコンサルティングの特徴は以下の4項目となります。

コンサルティングの特徴

1) 経営で許される予算のの範囲内で制度運用ができる賃金制度
2) コンピテンシーに基づく相対的業績評価と動機づけに強く結びつく絶対評価を組み合わせた育成型人事評価制度
3) 役割期待がシンプルで明確な役割等級制度と結びついたフィードバック重視の自立型目標管理制度
4) 人事制度を定着させる運用調整できるコア人材・コア人事担当者の育成